OA・産業機器向け、 縮小光学系5340画素×3ラインのリニアーイメージセンサー発売について

2019年5月9日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

TCD2569BFGの製品写真です。

当社はこのたび、OA機器や産業機器向けに、縮小光学系CCDリニアーイメージセンサーの新製品「 TCD2569BFG」を製品化し量産出荷を開始しました。新製品は、5340画素×3ラインのカラーイメージセンサーで、A4サイズの原稿を24本/mmの密度で読み取ることができます。

 

近年、A4複合機市場においては、A3機並みの高画質や高速化の要求があります。さらに、紙以外の物、光の反射率が非常に高い立体物や光沢のある物を読み取りたい、等のニーズがあります。こういった場合、従来の縮小光学系CCDリニアーイメージセンサーでは、高反射部分からブルーミング[注]が発生して、色付いた尾引きが生じた画像になってしまうことがあります。また、この部分の信号出力電圧値は、後段デバイスであるアナログ・フロント・エンド(AFE)の最大入力信号レベルを超えてしまうといった問題がありました。

 

新製品のTCD2569BFGでは、Red、Green、Blueの各画素列間隔を縮小したことにより、画像の色ズレ抑制効果による高画質化が期待できます。また、サンプル・ホールド回路搭載により、信号出力期間が拡大されるため、高速化が容易になります。また、CCDシフトレジスターの飽和出力電圧4.0Vを実現し、ブルーミングを低減しました。さらに、出力電圧クリップ機能を搭載し信号出力電圧を1.8V以下に抑制したことで、AFEの最大入力信号レベルを大幅に超えることを防ぐことができます。

 

新製品の主な特長

  • Red/Green/Blueの画素列間隔2ライン(10.5μm)
  • サンプル・ホールド回路搭載で信号出力期間拡大
  • 出力電圧クリップ機能搭載で最大出力電圧1.8V以下に抑制

用途

A4複合機、画像読取りセンサー、計測器・選別機用入力センサー

新製品の主な仕様

品番
画素サイズ 5.25μm × 5.25μm
画素列間隔(ラインピッチ) 2ライン間隔(10.5μm)
有効画素数 5340画素 × 3ライン
感度(A光源+CM500S) 赤色:13.2V/lx・s、緑色:15.0V/lx・s、青色:5.9V/lx・s
最高駆動周波数 35MHz
電源電圧(動作範囲) 9.5V ~ 10.5V
出力信号クリップ電圧 1.8V(max)
CCDシフトレジスター飽和出力電圧 4.0V(min)
その他/付加機能

サンプル・ホールド回路搭載

クランプ回路搭載

電源投入時の出力変動抑制機能搭載

[注] ブルーミング(blooming): 画素の一部に強い光が当たった時、その部分が電気的に飽和し画像が白く抜ける現象

新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。

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