マイコンの製品ラインアップ拡充について ~IoT機器向け32ビットマイコン「TXZ+™ファミリー」を投入~

2020年3月16日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

当社は、マイコンの製品ラインアップを大幅に拡充します。Arm® Cortex®-M を搭載した32ビットマイコンのラインアップに新たな製品群「TXZ+™ファミリー」を投入し、当社オリジナルのコアを搭載した8ビットマイコンの製品群「TLCSファミリー」にも、新製品を追加します。

「TXZ+™ファミリー」の第一弾製品は2020年度第2四半期から、「TLCSファミリー」の新製品は今月末から、順次サンプル出荷する予定です。

「TXZ+™ファミリー」は、従来製品の上位機種からさらに性能を向上させたアドバンスクラスと、搭載機能を絞り込みコストを抑えたエントリークラスから構成されます。本製品群を、汎用プラットフォームと、IoT機器に求められるセキュリティー、センサー、モーター制御の機能をそれぞれ備えたプラットフォームで提供していきます。

アドバンスクラスは、当社製マイコンで初めて40nmプロセスを採用しており、Cortex®-M4コア搭載の「TXZ4A+シリーズ」、Cortex®-M3コア搭載の「TXZ3A+シリーズ」の2シリーズがあります。最大動作周波数は200MHzで、動作電流を従来製品に対して約30 %削減注1しています。

エントリークラスは、Cortex®-M4コア搭載の「TXZ4E+シリーズ」、Cortex®-M3コア搭載の「TXZ3E+シリーズ」、Cortex®-M0コア搭載の「TXZ0E+シリーズ」の3シリーズがあります。当社子会社である株式会社ジャパンセミコンダクターの130nmプロセスを採用し、プロセス開発から量産まで一貫して行うことで、多様なニーズに柔軟に対応します。また、新技術のSONOS型注2注3フラッシュメモリーを搭載しており、書き込み消去耐性とデータ保持特性に優れているため、高信頼性が求められるシステムにも適用可能です。

TLCSファミリーの新製品「TLCS-870/C1Eシリーズ」は、当社オリジナルコアを継承し、「TXZ+™ファミリー」のエントリークラスと同様にSONOS型フラッシュメモリーを搭載します。

近年、産業機器や民生機器においてIoT化が進展しており、これらの機器を制御するマイコンには、消費電力の低減と処理速度の高速化が求められています。一方、家電向けなどを中心に、機能を絞り込みコストを抑えたマイコンに対する需要も、引き続き堅調に推移する見込みです。

当社は、マイコンをシステムデバイス事業の最注力領域の一つとして位置づけており、重点的に開発リソースを投入しています。今後も、マイコンの製品ラインアップ強化を継続し、システムデバイス事業の安定成長事業化に向けた取り組みを加速していきます。

注1 当社従来製品「TMPM4G9F15FG」の動作電流100μA/MHzと「TXZ+ファミリー」アドバンスクラスの動作電流68μA/MHzの比較。2020年3月時点、当社調べ。

注2 株式会社Floadiaと技術提携しており、同社のSONOS型FlashメモリIP「G1」を搭載しています。

注3 SONOS型:SONOSは半導体構造を表す「Silicon Oxide Nitride Oxide Silicon」の略。

新製品の位置づけ

マイコンの製品ラインアップ拡充について ~IoT機器向け32ビットマイコン「TXZ+TMファミリー」を投入~

*TXZ+™は、東芝デバイス&ストレージ株式会社の商標です。

* Arm、Cortexは、米国および/あるいはその他の国におけるArm Limited (またはその子会社)の登録商標です。

*その他の社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。

*本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。