MOSFETとIGBTはどのように使い分けるのですか?

各種トランジスターの性能比較概要

IGBTは伝導度変調を利用したバイポーラー型のスイッチングデバイスですのでユニポーラー型のMOSFETに対して、スイッチングスピードとりわけ高温条件下のターンオフ時間は長くなりその損失も大きくなります。他方、高耐圧化が容易、高電流領域および高温条件下においてもオン電圧がそれほど大きくならないという特長を有しています。

  1. 低耐圧応用はMOSFET:概略耐圧 200~300 V 以下の分野はMOSFET
  2. 高耐圧応用はIGBT:概略耐圧 1200 V 以上はIGBT
  3. 400~1200 V の分野は、用途に応じてIGBTとMOSFETが使い分けられていますが、下表に示すように
    ①スイッチング周波数が 20 kHz 以下で過負荷耐量が求められるインバーター関連はIGBT
    ②スイッチング周波数が 20 kHz を超えるインバーター関連機器はMOSFET
    ③一部低容量インバーター応用はMOSFET、ソフトスイッチングおよび高電流密度応用はIGBTなどIGBT、MOSFETの特性に応じて使い分けられています。
     

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