世界各地で台風や洪水、干ばつなどの被害が甚大化するなど、地球規模で気候変動による影響が深刻化しており、脱炭素化は企業が取り組むべき責務となっています。一方で、近年急速に進んでいる社会のデジタル化には、膨大なデータを蓄積しながらも安全、快適に活用できるデジタルインフラの整備が求められており、これらICT分野の消費電力抑制のためには、高性能で省エネな電子機器が欠かせません。当社グループの半導体・HDD、部品材料、半導体製造装置はあらゆる電子機器、産業用機器と密接に関わっており、機器のIoTや省エネ化、環境対応車の普及、自動運転やデジタル社会に寄与する製品提供を通じて、社会の脱炭素化・デジタル化に貢献してまいります。
当社グループビジョンである「世界を変える原動力となるのは、いつも私たちの半導体・ストレージであり続けたい」想いのもと、事業を通じて環境課題の解決に貢献していきます。
当社グループではカーボンニュートラル対応として2030年度までに全自社製造拠点で購入電力における再生可能エネルギー100%化を目標に掲げ、姫路半導体工場をはじめとした国内外の製造3拠点ではすでに再エネ100%を達成しています。今後、導入拠点を順次拡大するともに、従来から継続している省エネ対策はもちろん、PPA*の導入と合わせ、目標達成を加速していきます。また、当社グループは、東芝グループが進めるTCFD提言にもとづく情報開示の一環として、事業の気候変動に関連したリスク・機会の分析と情報開示をはじめており、今後も、積極的に情報発信をしていきます。さらには、限りある資源の有効活用を促すサーキュラーエコノミー(経済循環)をはじめ、グリーン調達や生態系への配慮も着実に継続し、高効率モノづくりと事業を通じた環境課題の解決の両輪で持続可能な社会に貢献していきます。
* PPA:「Power Purchase Agreement(電力販売契約)モデル」の略。電力需要家が発電事業者から直接再エネ電力を購入する契約形態。