空気清浄機のIoT機器化が進むにつれて、空気清浄機に搭載されているダストセンサーは単に機器の制御のために用いられるだけでなく、そのデータをクラウド上へ送り、AIが様々なシーンを想定し最適な空気清浄機の運転を行います。センシングしたデータをクラウド上に送信するためには、有線、無線を問わずセンシング信号のデジタル化が必要です。センサー出力のアナログ信号をデジタル変換する際には、一般的にADコンバーター(以下、ADC)が使用されますが、精度よくデジタル変換を行うためのADC応用の重要指標のひとつとして、適切なレベルのアナログ信号を入力することがあげられます。ところが一般的に高精度なセンサーは繊細なセンシングエレメントを使用していることが多く、その出力信号は微小なアナログ信号となっていることも多くなっています。そのためセンサー出力をそのままADCに入力しても精度の良いデジタル変換が達成できないケースもあります。そのようなケースでオペアンプが使用されます。微小なセンサー出力のアナログ信号をADC入力に適切な信号レベルに増幅するためのオペアンプには、高精度な増幅を実現するために、オペアンプ自身のノイズ性能をきわめて小さくすることが求められます。当社はセンサー信号増幅用に最適な低ノイズレベルを持つCMOSオペアンプTC75S67TUをラインアップしています。
また、TC75S67TUの低ノイズ性能を発揮させるためには安定した電源供給も重要です。電源の安定性をより強固にするために、オペアンプ用の電源はその他電子回路の電源からは分離しておくことも推奨されます。当社のLDOレギュレーターTCR3UGシリーズを使用することで、低消費電流かつ高精度な電源供給が可能となります。TCR3UGシリーズは、標準で0.1Vステップの出力電圧をラインアップしていますので、システム内の電源状況やセンサー、ADCの仕様に合わせて最適な電圧を選択してください。
センサー信号増幅用に最適なCMOSオペアンプのTC75S67TUをラインアップしています。TC75S67TUは、入力換算雑音電圧6 nV/√Hz (f=1 kHz、GV=40 dB、標準) という低ノイズレベルを実現しています。
最先端のアナログ回路に必要とされる、低ノイズ、高リップル圧縮度(PSRR)、高出力電流時の安定性(負荷過渡応答)、低消費電流などの高性能要求に最適な製品を一般的な汎用パッケージから超小型パッケージまでラインアップしております。