世界初、CMR方式で記憶容量14TB を達成したニアラインHDDのサンプル出荷開始について

2017年12月8日
東芝デバイス&ストレージ株式会社

当社初のヘリウム充填とディスク9枚搭載により世界最大容量のHDDを製品化

MG07ACAシリーズ

当社は、データセンタ、ストレージシステム、サーバなど向けに、CMR(従来型磁気記録)方式で世界初の[注1]記憶容量14TB[注2]を達成したディスク9枚搭載のヘリウム充填HDD「MG07ACAシリーズ」を開発し、本日から順次サンプル[注3]出荷を開始しました。14TBは、HDDとして世界最大の記憶容量[注1]です。同シリーズの記憶容量12TBモデルも同時にサンプル出荷を開始しています。
 

近年、IoTの進展やクラウドサービスの普及などに伴い、世界で生成・蓄積されるデータ量が加速度的に増加し、データの保管先となるクラウドデータセンタや大規模データセンタでは、従来よりも大容量なHDDが求められています。

「MG07ACAシリーズ」は、当社で初めてヘリウム充填を採用した3.5型HDDです。HDD内部に空気より軽いヘリウムを密閉することにより、ヘッド浮上やディスク回転を従来よりも安定させることができるため、ディスクの大容量化と低消費電力化が実現しました。同シリーズは、従来のCMR方式を採用しながら、ディスク媒体の磁気記録層とヘッドの機能を向上させることなどで高記録密度化を行っています。SMR(瓦記録)方式では発生してしまうランダムライト時の転送速度低下がなく、ホスト側での最適化調整が不要となるため、従来型システムで使用されていたHDDとの置換に適しています。

さらに当社は、小型・薄型製品で培った技術を活かし、世界で初めてディスク9枚の搭載を実現しました。[注4] 本シリーズは、当社前世代品のMG06ACA 10TBモデルに比べ、最大記憶容量は40%増となる14TB、MTTF(平均故障時間)[注5]は250万時間、電力消費効率(W/GB)[注6]は50%以上向上しました。これらの性能向上により、システムの総所有コスト削減に寄与します。

当社は今後も、大容量のニアライン向けHDDをはじめとした顧客ニーズに応える製品群を積極的に展開し、情報化社会の基盤強化に貢献していきます。

[注1] 2017年12月8日現在。当社調べ。

[注2] 記憶容量: 1TB(1テラバイト)=1,000,000,000,000(10の12乗)バイトによる算出値です。しかし、1GB=1,073,741,824(2の30乗)バイトによる算出値をドライブ容量として用いるコンピューターオペレーティングシステムでは、記載よりも少ない容量がドライブ容量として表示されます。ドライブ容量は、ファイルサイズ、フォーマット、セッティング、ソフトウェア、オペレーティングシステムおよびその他の要因で変わります。

[注3] 本サンプルは機能評価用です。本サンプルは量産時と仕様が異なる場合があります。

[注4] 12TBモデルは搭載ディスク数は8枚です。

[注5] MTTF(平均故障時間)は製品寿命の保証や目安ではなく、製品の平均故障率から統計的に算出したものです(実際の稼働環境を必ずしも反映するとは限りません)。実際の稼働時間はMTTFとは異なる場合があります。

[注6] 電力消費効率は、アクティブアイドル時の消費電力を記憶容量で除した値。

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