2018年9月6日
東芝デバイス&ストレージ株式会社
大電流駆動・高精度制御と省電力化を両立
当社は、最大定格50V/定格電流5Aで脱調抑制機能を搭載した高分解能制御バイポーラ・ステッピングモータドライバ「TB67S128FTG」を製品化し、このたび量産出荷を開始しました。
近年、産業市場を中心に、高精度なモータ制御が求められています。
例えば、医療/装飾品用3Dプリンタでは高精細な加工が要求され、電動アクチュエータでは高い位置精度が必要となります。また、監視カメラでは、画像乱れの抑制や音声録音時の静音性(低振動音)が重要です。これらのニーズを実現するためには、モータ制御の高精度化が不可欠です。
このような市場の要求に対して、当社はモータのマイクロステップ技術を向上させ、従来品の32ステップから128ステップに高精細化しました。128マイクロステップの高分解能制御により、滑らかなモータ制御が可能となり、振動低下や回転角精度の向上を実現したソリューションを提供します。
本製品は月産30万個の体制で量産を開始しております。生産拠点は前工程がジャパンセミコンダクター株式会社、後工程がアウトソーシング(外部委託)となります。
当社は、今後も卓越した独自のモータ制御技術により、モータの高精度化、省電力化に貢献していきます。
高精細マイクロステップ(最大128 step)にて高精度動作を実現。当社従来製品[注1](32 step)に比べ低振動化に貢献します。
大電流駆動(50V/5A定格)により、高トルク化に対応。Ron:0.25Ωと低発熱化を実現しています。
AGC[注2]技術を搭載し、脱調抑制と省電力化、ACDS[注3]技術による部品レス化、ADMD技術[注4]による電流の追従性Upを実現しています。
ユーザー側の信号源に合わせ、CLK入力とSerial入力のどちらかを選択可能。Serial入力による、電流のダイレクトコントロールが可能となります。
過熱検出機能、過電流検出機能加え、セット組み立て時のコネクタ未接続防止のため、Motor接続のOPEN検出機能も内蔵しています。機能動作時にエラー(ERR)出力することにより機器の安全性や高信頼性設計のサポートをします。
3Dプリンタ、監視カメラ、電動アクチュエータ、家電(冷蔵庫、エアコン)、産業機器(ATMなどの金融端末、OA機器、FA機器)、遊戯機器(パチンコ、スロットマシン) など
品番 | |
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制御I/F | CLK、Serial入力の両方に対応 |
絶対最大定格 | 50V、5A |
パッケージ | QFN64(サイズ: 9mm×9mm×0.9mm、ピンpitch:0.5mm ) |
その他・特長 | 高精細マイクロステップ(最大128マイクロステップ)による高精度動作。 |
AGC技術によるモータ駆動電流制御の最適化。 | |
ACDS技術による電流センス抵抗レス化。 | |
ADMD技術による電流の追従性Up。SMD[注5]技術による定電流調整。 | |
異常検出機能(過熱・過電流・低電圧・負荷オープン検出機能)搭載。 | |
異常検出フラグ出力機能搭載。 | |
単一電源駆動による電源投入シーケンスフリー。 | |
オンラインディストリビューター在庫検索&Web少量購入 |
[注1] 当社従来製品「TB67S249FTG」との比較。
[注2] AGC: Active Gain Controlの略。必要トルクに合わせ駆動電流を最適化。脱調抑制と省電力化を実現する当社オリジナル技術。
[注3] ACDS: Advanced Current Detection Systemの略。電流センス抵抗を使わずにモータに流れる電流を検出できる技術。
[注4]ADMD: Advanced Dynamic Mixed Decayの略。Fast Decayと Slow Decayの切り替えを自動で制御・最適化し、更なる高速回転にも対応するMixed decay技術。
[注5]SMD: Selectable Mixed Decayの略。使用するモータの特性に合わせて、最適な電流制御を設定できる技術。
新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。
*本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。