業界最小パッケージ採用、モバイル機器向け1.5A出力LDOレギュレータIC発売について
2017年11月15日
東芝デバイス＆ストレージ株式会社
当社は、業界最小[注1] の「WCSP6Fパッケージ」を採用し、小型・低背化が必要なモバイルやモジュール用途に適したLDOレギュレータIC、「TCR15AGシリーズ」の出荷を本日から開始します。
新製品は、小型パッケージながら出力電流1.5Aの大電流ドライブが可能なため、スマートフォンやタブレットなどのWi-Fi® チップセット、カメラ、無線モジュール用の電源に適しており、ノートPC、デジタルビデオカメラ、ストレージ機器、セットトップボックスなどの大電流が必要な機器の電源制御にも応用が広がります。
さらに新製品は、業界トップクラス［注1］の高リップル圧縮度と高速負荷過渡応答を誇ります。カメラやRF（radio frequency）部などへの電源供給で課題となる、パワーマネジメントIC（PMIC）やDCDCコンバータからのリップルノイズを大幅に低減することができ、カメラやRF部におけるモード切替え等の電流の急激な増減に対しても出力電圧の変動を最小に抑えることが可能です。
また、外部バイアス電圧端子 (VBIAS) の採用により、低ドロップアウト電圧特性を実現しており、セットの電源使用効率を高めることでモバイル用電池の長時間使用に貢献します。
出力電圧は、外付けの抵抗により0.60Vから3.6Vまで設定可能な可変電圧タイプと、0.65Vから3.6Vまでの幅広いラインナップ（46品種）を揃えた固定電圧タイプがあり、さまざまな電源用途に対応可能です。
また、過電流保護、過熱保護など各種保護機能を内蔵しており、大電流時の安定出力、低消費電力が必要なさまざまな用途に、高効率なLDOソリューションとして貢献します。
応用機器
- スマートフォン、タブレット、ノートPC、デジタルビデオカメラ、ストレージ機器、セットトップボックス
新製品の主な特長
- 業界最小［注1］のWCSP6Fパッケージで1.5Aの大出力電流を実現
- カメラやRF部に適した業界トップクラス［注1］の高リップル圧縮度及び高速負荷過渡応答
- 高効率な電源使用に適した低ドロップアウト電圧
- 各種保護機能を内蔵 (過電流保護、過熱保護、突入電流抑制、オートディスチャージ機能)
新製品の主な仕様
(@Ta=25℃)
| 品番 | TCR15AGシリーズ 出力電圧固定タイプ |
|
||
|---|---|---|---|---|
| パッケージ | 名称 | WCSP6F | ||
| サイズtyp.(mm) | 1.2×0.8,t:0.33(max) | |||
| 動作範囲 | 出力電流IOUT(A) | 1.5 | ||
| バイアス電圧 VBIAS |
VOUT <= 1.1 V, IOUT = 1 mA | 2.5 (min) , 5.5 (max) | ||
| VOUT > 1.1 V, IOUT = 1 mA |
VOUT +1.4 (min) , 5.5 (max) | |||
| 出力電圧VOUT(V) | 0.65～3.6 | 0.60～3.6 | ||
| 入力電圧VIN(V)@IOUT=0 mA | VOUT +VDO (min) , VBIAS (max) | |||
| 電気的特性 | バイアス電流IB typ.(μA)@IOUT=0 mA［注2］ | 25 | ||
| リップル圧縮比R.R.(VIN) typ.(dB)［注3］ | 95 | |||
| ドロップアウト電圧VDO typ.(mV)@VBIAS=3.3 V, IOUT=1.5 A［注4］ | 120 | |||
| 負荷過渡応答⊿VOUT typ.(mV) @IOUT=10 mA⇔1.5 A | -100,+115 | |||
製品ラインアップ
| 品番 | VOUT(V)(typ.) | 品番. | VOUT(V)(typ.) |
|---|---|---|---|
| 0.65 | 2.1 | ||
| 0.7 | 2.2 | ||
| 0.75 | 2.3 | ||
| 0.8 | 2.4 | ||
| 0.85 | 2.5 | ||
| 0.9 | 2.6 | ||
| 0.95 | 2.7 | ||
| 1.0 | 2.75 | ||
| 1.05 | 2.8 | ||
| 1.1 | 2.85 | ||
| 1.15 | 2.9 | ||
| 1.2 | 2.95 | ||
| 1.25 | 3.0 | ||
| 1.3 | 3.05 | ||
| 1.35 | 3.1 | ||
| 1.4 | 3.2 | ||
| 1.5 | 3.25 | ||
| 1.6 | 3.3 | ||
| 1.7 | 3.35 | ||
| 1.75 | 3.4 | ||
| 1.8 | 3.5 | ||
| 1.85 | 3.6 | ||
| 1.9 | 可変電圧 | ||
| 2.0 |
［注1］出力電流1.5A LDOレギュレータICの製品において。2017年11月15日現在。当社調べ。
［注2］コントロール端子電流 (ICT) と出力可変タイプの外部抵抗に流れる電流は含まれておりません。
［注3］VBIAS = 3.3 V, VIN = VOUT + 1 V, IOUT = 10 mA, VOUT = 0.9 V, f = 1 kHz, VIN Ripple = 200 mVp-p, Ta = 25°C, COUT = 4.7 μF
［注4］出力電圧可変タイプ（TCR15AGADJ）を0.9V出力で測定。VDO = VIN1*1 - （VOUT1*2 – 100mV）
*1 VIN1 は出力電圧がVOUT1から100mV電圧が低下した時の入力電圧です。
*2 VOUT1 はVN = VOUT + 0.5V条件時の出力電圧です。
*Wi-Fiは、 Wi-Fi Allianceの登録商標です。
当社の小型面実装LDOレギュレータ製品の詳細については下記ページをご覧ください。
お客様からの製品に関するお問い合わせ先：
小信号デバイス営業推進部
Tel：03-3457-3411
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