2019年 11月20日
東芝デバイス&ストレージ株式会社
当社は、電源ラインの回路保護に必要なさまざまな機能をサポートする当社初の電子ヒューズ(eFuse IC)「TCKE8xxシリーズ」を発売しました。同シリーズ6品種のうち2品種の出荷を本日から開始します。
eFuse ICの最大の特長は繰り返し使えることです。ガラス管ヒューズやチップヒューズなど従来の物理ヒューズでは、電源ラインの回路が過電流状態に陥った際、物理的に回路を遮断し回路を保護します。そのため、一度遮断するとヒューズを取り替える必要がありました。eFuse ICは、異常時に回路動作で電源ラインを遮断するため、繰り返し使うことが可能です。また、ディスクリート半導体で設計する場合に比べて部品点数が少なく、設計の簡易化や回路面積を縮小できます。
新製品「TCKE8xxシリーズ」は、物理ヒューズでは管理できなかった過電流状態においても、高精度な回路保護を実現しています。また、過電流、過電圧の状態から保護するための電流、電圧クランプ機能を搭載しており、異常な過電流や過電圧が印加された場合でも、規定の電流、電圧を維持できます。さらに、過熱保護や短絡保護の機能も備えているため、回路に異常な熱が発生した場合や想定外の短絡状態となった場合でも、すぐにeFuse ICをオフすることで回路を保護することが可能です。
これらの機能により、サーバーやノートPCなど、電圧や電流などに対する要求が近年厳しくなっている電子機器の保護に貢献します。
なお「TCKE8xxシリーズ」は、高度な安全性が求められる国際安全規格IEC 62368-1の認証も取得予定であり、機器の認証試験を簡易化できます。
製品ラインアップは、eFuse IC単体での自動復帰を行うオートリトライタイプと、外部からの信号で復帰を行うラッチタイプの2種類があり、機器の規模や構成に合わせて選択が可能です。
(特に指定のない限り、@Ta=25℃)
注1 AR (Augmented Reality) : 拡張現実
注2 VR (Virtual Reality) : 仮想現実
注3 開発中
注4 @Ta= -40~85℃、ILIM=4.38A
当社のeFuse ICの詳細については下記ページをご覧ください。
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