姫路半導体工場における環境法令等に関する不適正事項の発生と再発防止策の徹底について

2020年 3月 31日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

当社の姫路半導体工場(兵庫県揖保郡太子町)において瀬戸内海環境保全特別措置法(以下、瀬戸法)等の環境法令等に関する不適正事項が確認され、当社はこのたび、兵庫県にその概要と再発防止策を報告しました。

同工場は、特定施設注1の設備廃止の届出手続き等の中で、兵庫県から瀬戸法に関する指摘を受け、社内調査を実施しました。その結果、同工場において、瀬戸法上の特定施設等の無許可設置等、土壌汚染対策法(以下、土対法)第三条ただし書き上の確認申請漏れ、兵庫県条例「環境の保全と創造に関する条例」(以下、環境条例)の特定施設等の設置等の届出漏れが確認されました。

一部の特定施設で重複がありますが注2、不適正事項の件数は、瀬戸法で107件、土対法で56件、環境条例で443件注3です。

なお、同工場が排出する排水・排気は、第三者機関および社内で定期的にモニタリングされており、当社が確認できる範囲内注4において、排水・排気はいずれも法令が定める基準値内にあることを確認しています。また、同工場で現存している瀬戸法上の無許可設置の特定施設11台は既に停止しています。

今回の不備の直接的な原因は、装置導入時、変更時、廃却時の手続きが徹底されていなかったことです。また、業務のシステム化によるチェック体制や環境担当人材の育成、自主的な監査・是正が不十分だったことも主要因と認識しています。

今回の事態により、地域住民の皆様をはじめ関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫びいたします。今後は、二度と同様の事態を引き起こすことのないよう再発防止策を徹底し、信頼回復に努めてまいります。

注1 瀬戸法等の定める「特定施設」は、洗浄施設やろ過施設等が該当し、同工場における特定施設の多くは、酸性またはアルカリ性の液体で材料の表面に洗浄処理を施す「酸またはアルカリ表面処理施設」です。また、環境条例の定める「特定施設」は、金属の熱処理等に用いる加熱炉等のばい煙発生施設等で、同工場では「熱処理施設」や「塗布施設」が多く該当します。

注2 複数の許可や届出が必要な特定施設もあるため。

注3 環境条例の件数は、現在届出の要否を確認中のものを含んだものです。

注4 社内規定で保存を定められた過去10年間の記録を確認した結果です。

不適正事項の内訳

1. 瀬戸内海環境保全特別措置法

 

新規設置

廃却

変更等

合計

特定施設

12

56

23

91

配管・排水処理施設等

8

2

6

16

合計

20

58

29

107

※新規設置した特定施設12台のうち同工場で現存している特定施設は11台

2. 土壌汚染対策法

 

新規設置

廃却

変更等

合計

特定施設

-

56

-

56

※全件、瀬戸内海環境保全特別措置法上の特定施設と同一の特定施設

3. 環境の保全と創造に関する条例

 

新規設置

廃却

変更等

合計

特定施設

260

101

82

443

再発防止策の概要

再発防止に向け、工場長を責任者とし、下記の施策を推進します。

  1. 社内承認手続き、および設備設置後の棚卸の強化
  2. 環境専門委員会による各職場の環境法令に関する知識向上活動などの実施
  3. 手続き漏れ等の早期発見、および環境実務者の育成・増員を図るべく、環境担当者の定期的人事異動の促進

*本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。