電源の高効率化に貢献する最新世代プロセスを採用した150V耐圧NチャネルパワーMOSFETの発売について

2022年3月31日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

電源の高効率化に貢献する最新世代プロセスを採用した 150V耐圧NチャネルパワーMOSFETの発売について

当社は、データセンターや通信基地局などの産業機器用スイッチング電源向けに、最新世代プロセス[注1]「U-MOSⅩ-H (ユー・モス・テン・エイチ)」を採用した、150V耐圧NチャネルパワーMOSFET「TPH9R00CQH」を発売しました。本日から出荷を開始します。

新製品は、従来世代プロセスU-MOSⅧ-Hの150V耐圧製品「TPH1500CNH」と比べて、ドレイン・ソース間オン抵抗を約42%低減しました。また、素子構造を最適化し、ドレイン・ソース間オン抵抗と2つの電荷量特性[注2]のトレードオフを改善[注3]し、業界トップクラス[注1]の低損失を実現しました。さらに、スイッチング時にドレイン・ソース間に発生するスパイク電圧を低減し、スイッチング電源の低EMI化に貢献します。
パッケージは、表面実装タイプのSOP Advanceと、表面実装タイプでより汎用性の高いSOP Advance(N)の2種類から選択可能です。

また、回路設計をサポートするツールとして、短時間で回路動作が検証できるSPICEモデル(G0モデル)に加えて、今回、過渡特性の精度を高めたSPICEモデル(G2モデル)を提供開始します。

当社は今後も、損失を低減して電源の効率を高めることができるパワーMOSFETのラインアップ拡充を推進し、機器の低消費電力化に貢献します。

応用機器

  • 通信機器用電源
  • スイッチング電源 (高効率DC-DCコンバーターなど)

新製品の主な特長

  • 業界トップクラス[注1]の低損失を実現 (オン抵抗とゲートスイッチ電荷量、出力電荷量のトレードオフを改善)
  • 業界トップクラス[注1]の低オン抵抗 : RDS(ON)=9.0mΩ (max) @VGS=10V
  • チャネル温度定格が高い : Tch (max)=175°C

[注1] 2022年3月現在、当社調べ。
[注2] ゲートスイッチ電荷量と出力電荷量
[注3] 既存製品TPH1500CNH (U-MOSⅧ-Hシリーズ) と比べて、ドレイン・ソース間オン抵抗×ゲートスイッチ電荷量を約20%改善、ドレイン・ソース間オン抵抗×出力電荷量を約28%改善。

新製品の主な仕様

(特に指定のない限り、@Ta=25°C)

品番

TPH9R00CQH

絶対最大定格

ドレイン・ソース間電圧  VDSS  (V)

150

ドレイン電流 (DC)  ID  (A)

@Tc=25°C

64

チャネル温度  Tch  (°C)

175

電気的特性

ドレイン・ソース間オン抵抗  RDS(ON)

max  (mΩ)

@VGS=10V

9.0

@VGS=8V

11

ゲート入力電荷量  Qg  typ.  (nC)

44

ゲートスイッチ電荷量  Qsw  typ.  (nC)

11.7

出力電荷量  Qoss  typ.  (nC)

87

入力容量  Ciss  typ.  (pF)

3500

パッケージ

名称

SOP Advance

SOP Advance(N)

サイズ  typ.  (mm)

5.0×6.0

4.9×6.1

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新製品の詳細については下記ページをご覧ください。

TPH9R00CQH

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MOSFET

高精度SPICEモデル(G2モデル)の詳細については下記ページをご参照ください。

G2 モデル

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TPH9R00CQH
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