2023年6月29日
東芝デバイス&ストレージ株式会社
当社は、データセンターや通信基地局などの産業機器用電源ラインのスイッチング回路、ホットスワップ回路[注1]など向けに、最新世代プロセス「U-MOSⅩ-H (ユー・モス・テン・エイチ) 」を採用した、100V耐圧NチャネルパワーMOSFET「TPH3R10AQM」を製品化し、本日から出荷を開始します。
新製品は、ドレイン・ソース間オン抵抗を業界トップクラス[注2]の最大3.1mΩ (VGS=10V) に抑え、従来品の100V耐圧製品「TPH3R70APL」と比べて、約16%低減[注2]しました。また、最新世代プロセス採用により、従来品に対して安全動作領域を76%[注3]拡大し、過渡動作領域での使用にも適しています。オン抵抗の低減と過渡動作領域での動作範囲を拡大することで、並列接続する員数を減らすことができます。さらに、ゲートしきい値電圧範囲を2.5~3.5Vに設定しており、ゲート電圧のノイズによる誤動作を起こりにくくしています。
パッケージは、フットプリントの互換性が高いSOP Advance(N)を採用しました。
当社は今後も、システムの高効率や、信頼性の向上、安定稼働に貢献するパワーMOSFETのラインアップ拡充を推進します。
[注1] 機器が稼働した状態での回路基板やケーブルの抜き挿し(ホットスワップ)に対応した回路
[注2] 2023年6月現在、当社調べ。
[注3] パルス幅tw=10ms、VDS=48V
(特に指定のない限り、Ta=25°C)
品番 | TPH3R10AQM | ||
---|---|---|---|
絶対最大定格 | ドレイン・ソース間電圧 VDSS (V) | 100 | |
ドレイン電流 (DC) ID (A) | Tc=25°C | 120 | |
チャネル温度 Tch (°C) | 175 | ||
電気的特性 | ドレイン・ソース間オン抵抗 RDS(ON) max (mΩ) | VGS=10V | 3.1 |
VGS=6V | 6.0 | ||
ゲート入力電荷量 Qg typ. (nC) | 83 | ||
ゲートスイッチ電荷量 Qsw typ. (nC) | 32 | ||
出力電荷量 Qoss typ. (nC) | 88 | ||
入力容量 Ciss typ. (pF) | 5180 | ||
パッケージ | 名称 | SOP Advance(N) | |
サイズ typ. (mm) | 4.9×6.1 | ||
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