半導体EMC試験所が品質マネジメント規格「ISO/IEC 17025」認定を取得

2018年11月19日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

当社は、公益財団法人日本適合性認定協会から、品質マネジメントの国際規格「ISO/IEC 17025」の認定を取得しました。認定を取得したのは、車載半導体のEMC注1試験を行う半導体EMC試験所です。今回の認定取得により、当社のEMC試験体制が国際的に高水準であることが認められたことになります。

EMC試験は、自動車や電気機器から放出される電磁波ノイズの抑制能力(エミッション)と、周辺環境からの電磁波ノイズに対する耐性(イミュニティ)を評価するための試験です。電磁波ノイズは、電子機器の誤作動や通信機器の障害だけでなく、人体への影響もあるとされており、半導体レベルでもEMC性能の評価が求められることが増えています。特に車載半導体では、ECE R10注2の法制化を背景に、EMC試験の重要性が高まっています。

「ISO/IEC 17025」は、試験所・校正機関が正確な測定や校正結果を生み出す能力があるかどうかを第三者機関が認定する規格であり、マネジメントシステムの構築と、技術的要求事項への対応が必要です。当社は、最注力領域の一つである車載半導体事業強化の一環として、2016年5月に半導体EMC試験所を設置し、EMC試験体制を構築してきました。当社の品質管理におけるマネジメント力と、車載半導体開発で培った評価技術力が高い水準に達していると認められ、今回の認定取得に至りました。

これまで、同規格の認証を受けたEMC試験の結果を求められた場合、社外に委託する必要がありましたが、今回の認定取得により、内製化できるようになりました。信頼性のあるデータを適切な時期に顧客へ提供することができるため、開発の円滑化や開発期間の短縮にも寄与します。

当社は今後も、EMC試験をはじめとした半導体の品質評価体制を強化し、高い品質を保持した車載半導体製品を幅広く提供していきます。

注1 EMC(Electro-Magnetic Compatibility):電磁(環境)両立性の略語。

注2 ECE R10:車両および車載デバイスのEMCに関する国際規則。欧州や日本をはじめ、多くの国と地域で受け入れられている。

認定の概要

事業所名称 東芝デバイス&ストレージ株式会社 半導体EMC試験所
事業所所在地 〒212-8583 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地
認定番号 RTL04560

認定範囲

分類コード・名称 分類コード・名称

M21 電気試験

M21.4 電磁両立性試験

M21.4.1 連続性伝導妨害波試験

IEC 61967-1

IEC 61967-4(1Ω法を除く)

M21 電気試験

M21.4 電磁両立性試験

M21.4.18 無線周波伝導妨害波イミュニティ試験

IEC 62132-1

IEC 62132-4

「ISO/IEC 17025」の認定証

「ISO/IEC 17025」の認定証

当社のEMC試験に関する取り組みについては、こちらをご覧ください。

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