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外部環境の変化に対応して電力効率とEMIノイズを高精度に予測できるIGBTおよびFWD向けの回路モデルを開発

2020年9月24日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

当社は、ゲート抵抗や駆動電流、外気温度などの外部環境に対応して、電力効率とEMIノイズを高精度に予測できるIGBT注1とFWD注2向けの回路モデルを開発しました。本技術により、当社が昨年発表したモデルと比較して、ターンオン時における電力効率の予測精度を20%、EMI注3ノイズの予測精度を40%、それぞれ改善することに成功しました注4

パワーデバイスは電力の供給や制御の役割を果たし、産業機器や自動車の省エネルギー化に不可欠な半導体です。なかでも高耐圧や大電流動作を特徴とするIGBTは、自動車や鉄道の駆動システム、太陽光発電システムなどで広く採用されており、今後も幅広い用途での活用が期待されています。一方でIGBTは、電子とホール両方が独立して動作するバイポーラ素子特有の複雑な構造をしているため、開発の効率化に必要な高い予測精度を備えた回路モデルが確立されていませんでした。

当社は、従来の回路モデルに、スイッチング特性用サブ回路を追加して電子とホールの動きを表現する機能と、スイッチング動作中の容量の経時変化に対応する機能を備えた回路モデルを開発し、「IEEE International Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs (ISPSD) 2019」にて発表しました注5。同回路モデルによって、高精度な回路シミュレーションが実行可能になったものの、パワーエレクトロニクスシステムの設計では、スイッチング速度や損失を調整するための重要な要素であるゲート抵抗を変化させた場合でも電力効率やEMIノイズを高精度に予測することが求められます。昨年発表した回路モデルはゲート抵抗の変化に対応する機能は十分に備わっていませんでした。

今回、当社が開発した回路モデルには二つの特長があります。
第一に、IGBT回路モデルの構成自体は変えず、回路モデル内に付加しているキャパシターの容量値が変化するモデルとしたことです。キャパシターの容量値がゲート抵抗の値に追従して変化することに着目し、キャパシターの容量値の変化を数式化して従来モデルに適用しました。これにより、ゲート抵抗の変化に対応したIGBT回路モデルを実現しました。

第二に、IGBTだけでなくFWDのスイッチング時の動作も考慮したモデルとしたことです。FWDは、IGBTとセットで回路上に搭載されることが多く、インバーター回路など、システム回路動作において不可欠なデバイスです。昨年発表したIGBT回路モデルに加え、FWD回路モデルの逆回復特性注6にもゲート抵抗に依存して特性が変化する機能を組み込むことにより、ターンオン時の電流波形の変化を再現しやすくなりました。

今回開発した回路モデルを回路設計に活用することで、外部環境の変化に対応したより高精度なシミュレーションによる回路特性の事前予測が可能となり、IGBTを搭載したさまざまな機器の効率的な製品開発に貢献できます。

なお、当社は本技術の詳細を、9月13日から18日までオンラインで開催された半導体国際学会「IEEE International Symposium on Power Semiconductor Devices and ICs (ISPSD) 2020」において発表しました。

注1 IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistorの略。MOSFETをベース部に組み込んだバイポーラトランジスターのこと。
注2 FWD:Free Wheeling Diodeの略。IGBTに逆並列に接続したダイオードのことで、スイッチングの際にIGBTを破壊するおそれのある負荷電流を転流し、IGBTを保護する役割を果たす。
注3 EMI:Electro Magnetic Interferenceの略。外部の電磁波や電場、磁場の影響を受け、電子回路が誤作動すること。
注4 テスト回路中のゲート抵抗を3.9Ωから1.8Ωに変化させた場合における予測精度の変化を比較。2020年9月時点、当社調べ。
注5 詳細は2019年6月14日の当社ニュースリリース「電力効率とEMIノイズを高精度かつ高速に予測できるIGBT・IEGT向け回路モデル技術を開発」を参照。
注6 逆回復特性:ダイオードへの印加電圧を順方向から逆方向に変化させた際、すぐにオフ状態に遷移せずオフ状態になるまでに固有の時間が必要となる現象を表した特性のこと。

今回開発したモデルによる予測精度の改善

今回開発したモデルによる予測精度の改善
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