CMR方式で容量20TBを実現したニアラインHDDのサンプル出荷開始について

2022年10月18日

東芝デバイス&ストレージ株式会社

これは、CMR方式で容量20TBを実現したニアラインHDDのサンプル出荷開始についての画像です。

当社は、データセンター、クラウド・サービス・プロパイダー、サーバーやストレージシステムなどで使用される大容量の3.5型ニアラインHDDとして、FC-MAMR™(Flux Control-Microwave Assisted Magnetic Recording: 磁束制御型マイクロ波アシスト磁気記録方式)を採用し、CMR(従来型磁気記録)方式で20TB[1]を達成した、ヘリウム充填HDD「MG10シリーズ」を開発しました。サンプル出荷は2022年10-12月期から順次開始する予定です。

近年、クラウドサービスの普及、動画コンテンツの配信拡大、膨大なデータを活用するデータサイエンスの導入などにより、世界で生成・蓄積されるデータ量が加速度的に増加しています。それに伴い、データの保管先となるデータセンターでは、より効率的なシステム構築のために、従来よりも大容量なHDDが求められています。

「MG10シリーズ」は、MAMR(マイクロ波アシスト磁気記録)の書き込み磁極からの磁束制御によるアシスト効果などを用いて、記録密度を高めています。また、当社独自の機構設計技術により当社として初めてディスクを10枚搭載し、大容量を実現しています。

これらの技術により、記憶容量は、当社前世代品の18TBに比べ11.1%増となる20TBの大容量化を実現し、容量あたりの消費電力(W/TB)[2]を約5%※ (SATAモデル)低減しました。(※容量あたりの消費電力(W/TB)18TBモデル=0.23、20TBモデル=0.22)

また、CMR方式のため、従来型システムで使用されていたHDDとの置換にも適しています。なお、インターフェースは、SASとSATAをラインアップしています。

当社は今後も、大容量ニアラインHDDをはじめとした顧客のTCO[3]削減に寄与する製品群を積極的に展開し、情報化社会の基盤強化に貢献していきます。

[1] 記憶容量:1TB(1テラバイト)=1兆バイトですが、利用可能なストレージ容量は、動作環境やフォーマットによって異なる場合があります。利用可能な容量は、ファイルサイズ、フォーマット、セッティング、ソフトウェア、オペレーティングシステム、プリインストールされたソフトウェアアプリケーション、メディアコンテンツによって異なります。フォーマット容量とは異なる場合があります。
[2] 電力消費効率は、アクティブアイドル時の消費電力を記憶容量で除した値。
[3] TCO (Total Cost of Ownership): システムの導入、維持、管理などにかかる総所有コストのこと。

新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。

MG10 シリーズ

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