2025年9月10日
東芝デバイス&ストレージ株式会社
当社は、このたび、半導体業界における事業継続計画 (BCP) の重要性を強調し、災害時の準備・対応力強化を目的とした報告書「東芝デバイス&ストレージ (株) の災害対策の取組み~過去の震災経験を活かした継続的改善活動とは~」を公開しました。
半導体サプライチェーンは「産業のライフライン」として、災害時にも事業継続が強く求められます。この報告書を通じて、当社の過去の震災経験を活かした復旧・BCP改善事例を紹介し、半導体業界全体における知見向上と災害対応力の底上げを目指していきます。
半導体産業の重要性と事業継続
半導体は自動車・家電・通信機器など多くの産業のライフライン
災害や供給不足により広範囲な生産停止・減産が起こるため、事業継続体制は必須
迅速な復旧と供給維持
災害時でも迅速な復旧と供給量・サービスレベルの維持が必要
復旧の遅れは顧客信頼の喪失・競争力低下につながり、会社単体の事業継続に重大なリスク
サプライチェーン連携と情報共有
半導体のサプライチェーンは広範かつ緊密
災害時には業界横断的な情報共有と共助体制の整備が重要
復旧のボトルネック管理
精密装置の停止が製造ライン全体に影響
復旧工程の可視化とボトルネックの把握により、復旧作業に必要なリソースの効率的な投入と復旧時間短縮が可能
壊れない工夫と壊れた場合の備え
耐震強化などの壊れない工夫に加え、壊れることを前提とした修復しやすい設計や部材備蓄 (BCP在庫) が迅速な復旧に貢献
新たな脅威への対応
巨大地震・サイバー攻撃・パンデミックなど多様なリスクに備え、柔軟なBCP体制と社内外の情報共有の強化が必要
災害時リーダーシップの育成と知見継承
柔軟かつ迅速な対応力を持つリーダーの育成
経営層には「先読み型BCP」の構築力が求められる
業界全体での知見共有と共創
災害対策は競争領域ではなく、業界全体での知見共有とサプライチェーン全体の強靭化が重要
1. 本稿の目的
2. 事業継続が求められる半導体のサプライチェーンの特徴
3. 東芝デバイス&ストレージ (株) の災害対応経験
3.1 東日本大震災
3.2 大分地震 (日向灘地震)
3.3 能登半島地震
4. 被災経験から見えて来たもの
4.1 工程管理の重要性(復旧計画によりボトルネックの可視化と先手対応)
4.2 復旧を遅らせる要素と対策
5. これから必要な取組み
5.1 非常時にも高い対応力を発揮できるリーダーシップの継承
5.2 新たな脅威への対応
6. 提言
6.1 災害時のリーダーシップの育成
6.2 企業が獲得した経験値の共有と継承 (災害対策は競争領域ではない)
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