電流検出抵抗レスの50V/3.0Aステッピングモータードライバー

〜TB67S539FTGとピン・機能互換性のある電圧定格・電流定格アップ版〜

製品情報 2024-11

これは、電流検出抵抗レスの50V/3.0Aステッピングモータードライバーの製品写真です。

当社は、OA機器や産業用機器 (ロボット、金融機器など) に使用される定電流制御対応ステッピングモータードライバーシリーズのラインアップに、電流検出抵抗レスで定電流モーター制御が可能な新製品「TB67S559FTG」を追加しました。本製品は既存品であるTB67S539FTGとピン・機能互換性のある電圧定格、電流定格アップ版となっています。

新製品は、当社最新[注1]のDMOSFET素子を用いることにより、モーター出力電圧定格50V・モーター出力電流定格3.0A[注2]を実現しました。
出力トランジスタードレイン・ソース間オン抵抗 (上下和) は標準0.4Ωで、低い抵抗値により発熱量を軽減します (東芝従来製品のTB67S539FTGは標準0.8Ω) 。
本製品はTB67S539FTGと同様に定電流モーター制御に使用する電流検出部を内蔵することにより、外付け電流検出抵抗を不要としています。また、モーターを制御するHブリッジ回路は、Nch-Nch構成[注3]を採用し、出力段を制御するためにチャージポンプ回路を内蔵しています。Nch-Nch構成の場合、チャージポンプ用の外付けコンデンサーが必要になるのが一般的ですが、新製品はチャージポンプ用の外付けコンデンサーを内部に取り込んでおり、外付け部品が不要です。これにより、外付け部品削減と実装面積の省スペース化に貢献します。
パッケージは、TB67S539FTGと同一小型P-VQFN32-0505-0.5パッケージを採用しています。また、ピン・機能互換となっているため、発熱が気になる場合や定格を上げたいという場合にはTB67S539FTGからTB67S559FTGへ基板変更なしで容易に変更できます。
また、8.2Vから44Vまでのモーター駆動用電源に対応しており、24V駆動のアプリケーションのみならず、12V駆動や36V駆動を必要とする幅広いアプリケーションに使用可能です。

[注1] 2024年11月6日時点。
[注2] 実際に駆動可能なモーター電流値は、周囲温度や電源電圧などの使用条件により制限されます。
[注3] 出力段のMOSFET構成が一般的には上段・Pch MOSFET、下段・Nch MOSFETの構成ですが、上段・下段ともNch MOSFETを採用した構成。

応用機器

  • OA機器、産業用機器 (ロボット、金融機器など) 、POS端末、自動販売機、カメラ、洗濯機、ミシン、プロジェクター、水栓機器

新製品の主な特長

  • TB67S539FTGで発熱を軽減したい場合や定格を上げたい場合、TB67S559FTGへ基板変更なしで容易に置き換えが可能
  • 小型パッケージ (V-QFN32-0505-0.5) 採用
  • 出力トランジスタードレイン・ソース間オン抵抗 (上下和) が低く発熱量低減 : Ron=0.4Ω (typ.)
  • 電流検出抵抗が不要
  • チャージポンプ回路用の外付けコンデンサーが不要
  • スリープモード時の消費電流が小さい : IM1=1μA (max) (スリープモード時)

新製品の主な仕様

(特に指定のない限り、Ta=25°C、VM=24V)

品番

TB67S559FTG

TB67S539FTG[注4]

対応モーター

2相バイポーラーステッピングモーター

絶対最大定格

モーター出力電圧 VOUT (V)

50

40

モーター出力電流 IOUT (A)

3.0

2.0

動作範囲

モーター電源電圧 VM (V)

Ta=-20~85°C

8.2~44

4.5~33

出力トランジスタードレイン・ソース

間オン抵抗 (上下和)

RON(D-S) typ. (Ω)

VM=24V、

Tj=25°C、

IOUT=2.0A

0.4

0.8

消費電流 IM1 max (μA)

スリープモード時

1

1

インターフェース

クロック

励磁モード

2相~8W1-2相

電流検出方法

外付け抵抗レス

チャージポンプ用コンデンサー

不要

トルク設定機能

外付け部品無しに、設定電流の切り替えが可能

(100%/75%/50%/25%)

ディケイ設定機能

選択可 (Mixed/Slow/Fast/ADMD[注5])

安全機能

過電流検出、過熱検出、低電源電圧検出

パッケージ

名称

P-VQFN32-0505-0.50

サイズ Typ. (mm)

5.0×5.0

[注4] 従来製品
[注5] Advanced Dynamic Mixed Decayの略、東芝オリジナルの高速回転時の波形品質改善技術

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