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VGSを設定する際の注意点について、当社のSiC MOSFET TW060Z120Cを例に説明します。
①絶対最大定格以内であること
VGSの絶対最大定格VGS=+25, -10V以内の使用、かつディレーティングを考慮したうえで使用してください。
②ターンオン時のVGSを18V以上に設定すること。
オン抵抗(RDS(ON))の分布を図1に示します。左側に示すVGS=15V設定では、オン抵抗は急激に高くなります。
VGSを18V以上に設定することで、低オン抵抗でバラツキを抑えることができます。
③ターンオフ時のゲート電圧を0V以下に設定すること。
Vth – Taのカーブを図2に示します。ゲートしきい値電圧(Vth)の下限値は、Ta=25°Cで3.0Vです。また、温度特性カーブに示すようにVthは負の温度特性を持ち、25°C ⇒ 175°Cで1.2V低下します。実動作時に電圧変動などの影響で、オフ期間のゲート電圧がVthを越えて誤オンしないように動作確認をお願いします。
④ゲート・ソース間容量をゲート電荷で十分に充電させること。
VGSを印加しオンさせるためにはゲート・ソース間容量をゲート電荷で充電させる必要があります。表1に示すようにTW060Z120CではVGS = 18Vでのゲート入力電荷量は標準で46nCです。使用する周波数でこの電荷を十分に充電できる電流を流してください。
項目 | 記号 | 測定条件 | 最小 | 標準 | 最大 | 单位 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゲート入力電荷量 | Qg | VDD ≈ 800V, VGS = 18V, ID = 18A | - | 46 | - | nC |
ゲート・ソース間電荷量1 | Qgs1 | - | 18 | - | ||
ゲート・ドレイン間電荷量 | Qgd | - | 7.8 | - |
表1 データシート記載のゲート電荷量特性 @Ta=25°C(TW060Z120C)
以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。