IEGTチップを同一面上に配置し、上下からチップを個別にモリブデン板で均一に圧接しています。チップのコレクターとエミッターの電極は、このモリブデン板を介して、それぞれコレクターとエミッターの銅電極に機械的圧接力で接触させ、電気的接続と放熱を行います。
不活性ガスを気密封止して内部の電極表面の酸化による劣化を防ぎ、熱的に高い信頼性を実現しています。
並列接続された多数のIEGTチップが、スイッチング時に互いに干渉して発振しないように、ゲート端子板内の配線を工夫して均一動作させています。
IEGTチップをガイドする樹脂フレーム構造により、もしチップがスイッチング動作によって破壊溶融しても、パッケージが破裂しにくい構造となっています。
PPIを3個直列に接続して組立てた場合のスタッキング例を下図に示します。
PPIは冷却フィンといっしょに圧力をかけ、保持されます。PPIに対して、均一な圧接力となるよう、工夫が必要です。また、バネにより熱収縮を緩和し、一定の圧力となるようにします。
直流送電は、洋上などで風力発電した電力を効率的に需要地に運ぶため、発電した交流電力をいったん直流電力に変換して長距離、あるいは海底を送電するときに使用されます。送電後は、再び交流電力に変換して需要家に供給します。高電圧の変換にPPIが活躍します。
電力系統などに設置され、力率改善などの電力の質の向上に用いられる設備です。能動形SVCには、SVG (Static Var Generator) やSTATCOM (Static Synchronous Compensator) などがあり、高電圧大容量の変換素子としてPPIが適しています。
大容量のインバーター装置には、直列接続対応、両面冷却の特長を生かしたPPIを推奨します。