保護する信号ラインの電圧レベルに対して、何を基準にESD保護素子を選択すればいいですか?

例として片方向TVSダイオード(ESD保護用ダイオード)のデータシート記載の電気的特性の定義の図を示します(図-1)。TVSダイオードには色々な電圧、電流の規格がありますが、ここで注意すべき規格はピーク動作逆電圧:VRWMになります。
ピーク動作逆電圧はTa=25℃でこの電圧以下ではTVSダイオードはオンしないという値になります。保護する信号ラインの最大電圧以上となるVRWMをもつ製品を選択する必要があります。
但し、不必要にVRWMが高い(=クランプ電圧が高い)デバイスを選択すると、ESD侵入時に保護すべき素子に不要なエネルギーが多く流入することになります。設計仕様に合わせた最適な製品を選択ください。

図-1 電気的特性の定義
図-1 電気的特性の定義
図-2 TVSダイオードと保護するラインの信号の関係
図-2 TVSダイオードと保護するラインの信号の関係