負荷側のICのモードを切り替えたら、LDOの出力電圧が落ち込んでICが誤動作しました。どうしたらよいでしょうか?

負荷のICの動作モードが切り替わり、ICの消費電流が急激に増加したときに、LDOの出力電圧は瞬間的に低下します。このとき、LDOは VOUT を正常な電圧に戻そうと、フィードバック動作を行います。しかし、応答速度の遅いLDOでは回復までの時間が掛かるため、負荷のICの入力電圧の下限値を超えてしまい誤動作する可能性があります。

このような場合、負荷過渡応答特性が優れたLDOを使用することにより、VOUT の低下抑制と速い回復時間が実現でき、ICの誤動作を回避することができます。

また、VOUT の低下抑制には、出力コンデンサーの容量を増加することでも実現できます。ただし、容量増加によりオン直後の VOUT の立ち上がり特性、発振および突入電流(インラッシュカレント)等に注意する必要があります。

図1. 負荷過渡応答特性の良いLDOの動作波形
図1. 負荷過渡応答特性の良いLDOの動作波形
図2. 負荷過渡応答特性の悪いLDOの動作波形
図2. 負荷過渡応答特性の悪いLDOの動作波形
図3. 出力コンデンサー容量による、負荷過渡応答特性例
図3. 出力コンデンサー容量による、負荷過渡応答特性例

以下の資料にも過電流保護に関する説明がありますので、ご参照ください。

高速負荷過渡応答性能 LDOレギュレーターの紹介はこちら

その他製品: LDOトップページ