LDOの負荷過渡応答とは何ですか?

負荷過渡応答とは

LDOの出力に接続される負荷の状態が急激に変化した際に、LDOの出力電圧が変動した後、規定の出力電圧に戻るという一連の動作のことを意味しています。例えば、負荷が急増した場合、LDOの出力電圧はアンダーシュートした後、規定の出力電圧まで戻ります。一方、負荷が急減した場合、LDOの出力電圧はオーバーシュートした後、規定の出力電圧まで戻ります。

図 1:負荷過渡応答イメージ波形
図 1:負荷過渡応答イメージ波形

LDOの負荷過渡応答の動作原理

LDOは出力電圧に負のフィードバック (負帰還) をかけることで規定の出力電圧を維持しています。このフィードバックを行っている内部回路の動作速度に限界があるため、フィードバックが追従し始めるまでにタイムラグが生じることが避けられません。このタイムラグが原因で、LDOの負荷電流が急激に変化した際に、瞬間的な電圧変動が発生します。

負荷過渡応答が速いLDOの紹介

当社では、負荷過渡応答が高速な”TCR5FMシリーズ”をリリースしております。主な製品仕様は以下の通りです。

シリーズ名 TCR5FM シリーズ
パッケージ 名称 DFN4D
寸法 typ. (mm) 1.0×1.0×0.37
動作範囲 入力電圧 VIN (V) 1.55~5.5
出力電流 IOUT (mA) 500
動作温度 Topr (°C) -40~125
電気的特性
(特に指定のない限り、
Tj=25°C、VIN= 3.3V、VOUT=2.8V)
出力電圧 VOUT (V) 0.9~5.0
出力電圧精度
VOUT (%)
IOUT=1~500mA
Tj=-40~125°C
±2.2
バイアス電流
IB(ON) typ. (μA)
IOUT=0mA 10
スタンバイ電流
IB(OFF) typ. (μA)
VCT=0V 0.1
ドロップアウト電圧
VDO typ. (mV)
IOUT=500mA 220
負荷過渡応答
⊿VOUT typ. (mV)
IOUT=1mA→500mA, tr=1μs -60
IOUT=500mA→1mA, tf=1μs 40
IOUT=0mA→100mA, tr=1μs -75
IOUT=100mA→0mA, tf =1μs 25
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関連リンク

以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。

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