トランジスターは電流で駆動しますか、電圧で駆動しますか?

トランジスターにはどのような種類がありますか?

バイポーラートランジスターは、基本的にベースに流れる電流の一定倍の電流をコレクターに流します。このようにベース電流でコレクター電流を制御することから電流駆動型のデバイスと呼ばれます。但し、電流の倍率はコレクター・エミッター間の電圧(VCE)により変わります。図に示す活性領域(アクティブ領域)では通常hFEと呼ばれる直流電流増幅率で動作し、この領域ではVCEに対し電流はほとんど変わりません。これに対し飽和領域では電流増幅率は10~20程度しかなく、VCEの変化で電流が変わります。

電界効果トランジスター (FET) は、ゲートの電圧によりチャネルと呼ばれる電流の通り道の幅を制御します。幅が変わることによりドレイン・ソース間の抵抗値が変わります。このことから電圧駆動型デバイスと呼ばれます。

IGBTは、前段にMOSFET(FETの一種)、後段にバイポーラートランジスターを組み合わせたデバイスです。このためオン動作としてはFETと同様に働きます。このことから電圧制御デバイスと呼ばれます。

関連する情報が、「e-ラーニング/第3章トランジスター」にあります。