瞬時コモンモード除去電圧(コモンモード過渡耐性)という規定がICカプラーにあってトランジスターカプラーにでてこないのはなぜですか?

瞬時コモンモード除去電圧(コモンモード過渡耐性)とは、規定のハイ(ロー)レベルを維持できる、入出力間コモンモード電圧の最大上昇率です。フォトカプラーの入出力間にはわずかな静電容量分(0.6-0.8pF)があります。入出力間に急峻な電圧変化が起きると、この容量分を通して発生する変位電流が受光チップ回路に流れ込んで誤動作に繋がることがあります。この現象は高速、高感度のフォトカプラーでより顕著になる傾向があります。トランジスターカプラーの場合はICカプラーに比べ素子の応答性が1桁から2桁程度遅いためこの現象が表に現れ難いことになります。