消費電力の削減が求められるデータセンターのサーバーに適した1Uサイズの出力DC 12 V 最大1.6 kW 電源の新規リファレンスデザインをご紹介します。
近年データセンターで消費される電力が増大しており、その消費電力を抑制するため、サーバー用電源には、効率向上、損失低減が強く求められています。当社最新のパワーデバイス、デジタルアイソレーター等を搭載し、従来リファレンスデザインと比べ効率向上を実現したサーバー用電源のリファレンスデザインを開発しました。リファレンスデザインとして、回路図、基板パターンなどの設計情報を公開しています。
データセンターの規模拡大と設置サーバー台数の増加に伴う消費電力増大への対策が重要となっています。
消費電力にはサーバー用電源ユニットの変換効率が大きく影響するため、高効率化が求められています。
このような動向の中、本リファレンスデザインでは既存の同等仕様リファレンスデザインと比べ全負荷領域で効率が向上し、AC 230 V入力時に、95.4 % (出力: 0.8 kW) 、93.4 % (出力: 1.6 kW) を実現し、消費電力低減が期待できます。
既存1.6 kWサーバー用電源と同一トポロジーを採用し、セミブリッジレスPFC、フェイズシフトフルブリッジコンバーター、出力ORing回路で構成されています。
高速スイッチング特性を有しPFC動作に適したMOSFET
高速ダイオード搭載でブリッジ動作に適したMOSFET
セル構造の最適化により低オン抵抗と低出力電荷量を両立
低オン抵抗で動作時の損失低減に貢献
順電圧と総電荷量のトレードオフを改善した第三世代品
磁気結合構造を用いた4チャネルのデジタル・アイソレーター
単相AC 100 V系、200 V系を入力とし、DC 12 Vを出力する、最大で1.6 kW出力可能なAC-DC電源です。基板サイズ307 mm × 135 mm、サーバーの1Uラックに配置可能な高さ43 mmで実現しています。