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Siダイオードでは一般的に、温度が上昇すると、順方向電圧VFは小さくなり、逆方向もれ電流IRは大きくなります。
半導体は全般に周囲温度、動作温度により特性が変化します。Siダイオードでは一般的に使用領域で以下のように特性が変化します。
これは主に以下の理由によります。
ワイドバンドギャップ半導体であるSiCはSiに比べ結合力が強く格子振動の影響がSiに比較して大きくなります。また、バンドギャップが大きいことからドナーが励起しにくくなります。このため、SiとSiCでは、使用領域での温度特性が少し異なります。
以下にSiショットキーバリアダイオード(SiC SBD)とSiCショットキーバリアダイオード(Si SBD)のIF-VFカーブを示します。
Si SBDでは負の温度特性(温度が上がるとVFが下がる)SiC SBDでは使用領域で正の温度特性を示します。SiでもSiCと同様に使用領域を超えた高い電流レベルでは正の温度特性を示します。
ショットキーバリアダイオードを例に説明しましたが、図-1に示すようにpn接合ダイオードでも同じ傾向を示します。
このような温度特性により、SiダイオードではSiCダイオードよりも熱暴走する可能性が高くなります。
回路設計時には、温度による特性の変化を確認し設計することが必要です。
製品ラインアップについては、以下のページ、ドキュメントをご参照ください。