CMOSロジックICのマルチプレクサーと、バススイッチのマルチプレクサーの違いは何ですか?

CMOSロジックICのマルチプレクサーは、複数の入力信号から、選択された1つの出力端子から信号が出力されるデバイスです。出力がCMOS出力になっているので、ドライブ能力があり、後段の負荷による影響は受けにくいです。扱える信号は、デジタル信号で、信号の伝達は片方向(入力→出力)です。一方、バススイッチのマルチプレクサーは、複数の入力信号から、選択された1つの端子から出力されることは同じですが、出力がCMOS出力にはなっていないため、ドライブ能力はなく、後段の負荷による影響は受けやすく、主に信号の遮断、切り替え用途に使われます。扱える信号はデジタル信号、アナログ信号両方です。また、信号は双方向で伝達可能です。

図-1 CMOSロジックICのマルチプレクサー(74HC257のデータシートより抜粋)
図-1 CMOSロジックICのマルチプレクサー(74HC257のデータシートより抜粋)

CMOSロジックICのマルチプレクサー

TC74HC257(4回路の2チャネル・マルチプレクサー)を例に簡単に説明します。
SELECT端子の入力信号レベルで、A端子からの信号か、B端子からの信号か、どちらかを選択し、Y端子から出力します。

図-2 バススイッチのマルチプレクサー(TC7SB3157のデータシートより抜粋)
図-2 バススイッチのマルチプレクサー(TC7SB3157のデータシートより抜粋)

バススイッチのマルチプレクサー

TC7SB3157(1回路の2チャネル・マルチプレクサー)を例に説明します。
S端子(SELECT端子)の入力信号レベルで、A-B1経路か、A-B2経路かを選択します。信号は双方向に伝達可能です。

関連リンク

以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。

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