ブラシレスモーターにおいて「進み角補正機能」のメリットとは何でしょうか?

図-1 進角制御なしとありの位相
図-1 進角制御なしとありの位相

モーターのトルクは、磁石の磁界がコイルの磁界に対し位相が90度遅れている時に最大トルクが得られます。誘起電圧は磁石の磁界に対して90度位相が進み、モーター電流はコイルの磁界と同位相ということから、誘起電圧とモーター電流の位相が同じ場合に最大トルクが得られることができます。このとき、最も効率良く駆動することができます。
しかし、下図が示すように、誘起電圧と同じ位相で駆動電圧を印加すると、コイルの巻線のインダクタンス成分によりモーター電流の位相は遅れが生じます。そのためブレーキトルクが生じ、効率が低下します。
これを改善させるために、駆動電圧の位相を進めることでモーター電流の位相を進め、誘起電圧とモーター電流の位相を合わせることで、ブレーキトルクを排除する補正方法があります。これが進み角補正機能で、ブラシレスDCモーターの効率を向上させることができます。

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