補足 IEC61000-4-2 および IEC61000-4-5

図6.2 IEC61000-4-2試験
図6.2 IEC61000-4-2試験

IEC61000-4-2 および IEC61000-4-5は日常の環境下で機器が劣化や破壊しないことを確認することを目的に設定しています。

① IEC61000-4-2試験 (ESDイミュニティ試験:人体モデル)
この試験はHBMと同様に人体に蓄電した電荷が放電すること想定しています。放電方法には以下の二つがあります。

  • 機器やデバイスの表面に金属が露出しているときを想定し、直接接触により放電する直接放電
  • 機器やデバイスの表面が樹脂などに覆われているときを想定し、被試験機器と放電端子の間に空気の層を持つ気中放電

これらの方法は国際電気標準会議 (The International Electrotechnical Commission:IEC) が定めたIEC61000-4-2に述べられています。
当社のESD保護用ダイオードは直接放電と気中放電の両者で試験しています。

図6.3 IEC61000-4-5試験
図6.3 IEC61000-4-5試験

② IEC61000-4-5試験 (サージイミュニティ試験:雷試験)
この試験は、雷試験とも呼ばれ、落雷の直撃による過渡現象や、落雷の影響によってその周辺で誘起されるサージ電圧/電流などをモデル化した試験です。あるいは大型機械の電源の投入時など負荷の急変や短絡を含む電力システムのスイッチング過渡現象なども含まれます。印加するサージの電流レベルや周期を考慮すると、最も厳しいシステムレベルのイミュニティ試験です。
これらの方法はIEC61000-4-5に述べられています。

6 TVSダイオード (ESD保護用ダイオード)の絶対最大定格について

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