eFuse IC の過電流保護は、どのような動作をするのですか ?

当社の eFuse IC の過電流保護には、2タイプの保護動作の方式があります。システムの要求に沿うように選択してください。
以下の図は、TCKE8シリーズの動作例を示したものになります。詳細は、個別のデータシートをご確認ください。

  • オートリトライタイプ
    eFuse IC に流れる電流が、過電流制限値 ILIM を超えると、内部の MOSFET に流れる電流を ILIM で制限します。
    このとき、eFuse IC には、PD= (VIN - VOUT) × ILIM の損失が生じて、接合温度が上昇し、過熱保護動作へ移行してMOSFETをシャットダウンさせます。 MOSFETのシャットダウンにより、接合温度が低下すると、再びMOSFETがオンとなります。 この時点で過電流状態が解消されていないと、再び、ILIM で電流が制限された後、過熱保護動作を行います。

  • ラッチタイプ
    オートリトライタイプと同様に、過電流状態となると MOSFET に流れる電流を ILIM で決定される電流値で制限後に、過熱保護へ移行して、MOSFET をシャットダウンします。 ラッチタイプでは、MOSFET がシャットダウンするとその状態を保持( ラッチ)します。ラッチ状態を解除するためには、過電流状態が解消された状態で、いったん、EN/ UVLO端子の電圧を“ L ”レベルにした後、再び、” H ”レベルにすることで MOSFET がオン状態となります。
オートリトライタイプ・ラッチタイプの説明図