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IGBTは絶縁ゲート型バイポーラートランジスター(Insulated Gate Bipolar Transistor)の略で、入力部がMOSFET構造、出力部がバイポーラートランジスター構造のデバイスです。図1にIGBTの記号、図2に簡単なIGBTの等価回路を示します。IGBTはゲートに電圧を印加すると、MOSFET部分がオンになり、結果としてコレクター・エミッター間に電流が流れる構造です。
IGBTは、MOSFETとバイポーラートランジスター(BJT)の特長を組み合わせた半導体デバイスです。IGBTは、入力部にMOSFET構造、出力部にBJT構造を持っています。
MOSFETの特長
BJTの特長
IGBTは、これら両者の長所を活かし、短所を補うことで、
という優れた特性を実現しています。これにより、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの民生機器から、エレベーター、ロボット、工作機械などの産業用用途に幅広く使用されています。
図3にIGBTの構造図を示します。IGBTはMOSFETのチップ裏面 (ドレイン側) のn+層にp+層を追加し、コレクターとして機能する構造になっています。 IGBTの重要な特徴として伝導度変調があります。MOSFETはキャリアーとして電子のみを利用するユニポーラーデバイスであるのに対し、IGBTは電子と正孔の両方を利用するバイポーラーデバイスです。図4にIGBTのチップ構造からの等価回路を示します。この等価回路は、NチャンネルMOSFETとPNP BJTを基本構造としています。
図 1の等価回路図には記載されていませんが、図4に示すように寄生のNPN BJTとPNP BJTによってサイリスターが形成されています。このため、熱などの影響によりこのサイリスターがオンになると、IGBTはラッチアップしてコレクター・エミッター間が短絡し、過電流が流れ破壊に至る可能性があります(熱暴走)。実際には、寄生のNPN BJTのベース・エミッター間抵抗(p領域抵抗)は非常に小さく設計されており、短絡に近い状態です。したがって、この寄生NPN BJTは基本的にトランジスターとしてオンになることはなく、近年のIGBTではラッチアップ現象は基本的に発生しません。
IGBTのコレクター電流のほとんどは、PNP BJTのエミッター (IGBTのコレクター) からベースに流れます。この電流はドリフト層(n-)を通り、MOSFETのドレイン・ソースを経由してIGBTのエミッターに到達します。これが電流の主経路となります。この主経路のロスを決めるドリフト層による抵抗は、伝導度変調により低抵抗化されます。
このIGBTの重要な特徴である伝導度変調を以下に説明します。伝導度変調はpnジャンクションダイオードやBJTなどのバイポーラ-デバイスに共通する基本的な特性です。MOSFETやショットキーバリアダイオード(SBD)などのユニポーラーデバイスには存在しません。
伝導度変調は、IGBTのp+層からn-層に正孔を注入する事で実現されます。このプロセスにより、キャリアー密度が増加することで、n-層の導電率が向上し、結果としてオン抵抗の低減が可能になります。図5 に伝導度変調のキャリアー (正孔と電子) の動作と等価回路を示します。
更に説明すると、IGBTがオン状態のとき、p+コレクター層からn-層に正孔が注入され、n-層内の正孔の密度は電気的な平衡値を超えます。正孔が過剰な状態にならないように(平衡を保つために)n+層からチャネルを介して電子がn-ドリフト層に注入されます。これにより、n-ドリフト層内の多数キャリアー(電子)と少数キャリアー(正孔)のそれぞれの密度が増加し、導電率が高まります。
IGBTをオンからオフに遷移するためには、ゲート・エミッター間を短絡または逆バイアスします。これによりゲート電荷が放電され、チャンネルが消滅してMOSFETはターンオフとなります。しかしながら、IGBTのコレクター電流はすぐには遮断されず「テール電流」と呼ばれる電流が流れ続けます。これはオン時に伝導度変調としてn-層に蓄積された過剰な電子と正孔が残存していることから生じる電流です。このテール電流は、オン状態でn⁻層に蓄積された過剰キャリア(電子と正孔)が再結合するまでの間(再結合時間)、徐々に減衰しながら流れ続けます。
この現象は、IGBTを利用した回路のスイッチング損失に影響を与えます。IGBTを使用する上で認識しておくべき重要な要素です。
製品ラインアップについては、以下のページ、ドキュメントをご参照ください。
* このFAQ内で使用している社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。