当社は、ブラシ付きDCモーター制御用に、電流モニタリング機能を搭載した1チャネルHブリッジドライバー[注1]「TB67H453FNG、TB67H453FTG」を製品化しました。新製品のモーター出力電圧定格は50V、モーター出力電流定格は3.5Aです。パッケージは、「TB67H453FNG」がHTSSOP16、「TB67H453FTG」がVQFN16で、どちらも放熱性を考慮した裏面放熱パッド付タイプを採用しています。
近年、民生機器には高出力・高トルクを実現する大型モーターから、低出力・省電力を実現する小型モーターなど多岐にわたるモーターが使用されています。これらモーターに共通して求められることは、制御による効率の改善となります。これまでのHブリッジドライバーでは、負荷に流れる電流を監視しHブリッジドライバー内部の制御にフィードバックすることで、効率の良いモーター制御を行ってきました。新製品では更なる効率改善に向け、Hブリッジドライバーに用いられるCPUやマイクロコントローラーに対しても負荷電流に応じた信号をフィードバックする電流モニタリング機能を搭載しました。これによりCPUやマイクロコントローラーも負荷に流れる電流をリアルタイムで監視することが可能になり、Hブリッジドライバーに送る制御信号を負荷や駆動状況に応じて最適化することで、より効率の良いモーター制御が可能となります。
また、本製品は1つのHブリッジを2つのハーフブリッジとして制御できるハーフブリッジ独立制御モードも搭載しており、ブラシ付きDCモーターだけでなく、スマートメーターなどの非モーターアプリケーションにも使用できます。
[注1] 出力回路の形状がアルファベットの「H」に似ていることから呼ばれています
内部のMOSFETに流れる電流を、一定の比率で折り返し外部に出力する電流モニタリング機能を搭載しています。負荷電流に比例した電流をISENSE端子から出力し、さらに電流―電圧変換抵抗(RISENSE)を外付けすることで負荷電流に応じた電圧をマイクロコントローラーへ出力することができます。これによりシステム的に負荷変動に対してリアルタイムでマイクロコントローラーからHブリッジドライバーへフィードバック制御をかけるなど、さらに効率の良いブラシ付きDCモーターの制御が可能となります。
新製品のモーター電源電圧(VM)の動作範囲は4.5Vから44Vまで対応しています。これによりバッテリー駆動から商用電源駆動アプリケーションまで幅広く、民生/産業用機器に使用することができます。
SLEEPモード設定時に内部の消費電流を抑えることで待機電力が減り、バッテリー駆動アプリケーションで駆動時間の延長に貢献します。
[注2] 等価回路は回路を説明するために一部省略・簡略化しています。
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