2-2. 過電流保護の動作

図2-2. 過電流保護の動作

ロードスイッチICのVOUT端子側の負荷がGNDに短絡するなどのシステムに異常が発生したとき、ロードスイッチICを含めたシステムを保護することを目的に出力電流を制限するのが過電流保護です。当社のロードスイッチICは出力電圧VOUTが低下して過剰な電流が流れると電流制限回路が動作して出力電流を出力制限電流 ICL で制限します。さらに、VOUTが低下するとフの字特性 (フォールドバック: Foldback) と呼ばれる制御で保護を行います。フの字特性とは、ロードスイッチIC内部で設定された以上の電流が流れたときに、出力電圧の低下とともに出力電流も制限を掛けて減少させます。出力電圧が0 Vの状態でも、ロードスイッチIC内部で設定した完全短絡電流 ISC が流れ続けます。このフの字特性は出力電流–出力電圧特性がカタカナの “フ”の字に似ていることからそのように呼ばれています。また、ロードスイッチICに過剰な電流が流れる要因が排除されると、保護は自動的に解除されて正常な電圧を出力します。

過電流保護については次のリンク先にも説明が記載されていますのでご参照ください。

アプリケーションノート  「ロードスイッチICの基礎」

アプリケーションノート  「ロードスイッチIC の過電流保護機能と逆流防止機能」

2章 ロードスイッチICが搭載している便利な機能

2-1. ロードスイッチICの便利な機能
2-3. 過熱保護の動作
2-4. 突入電流抑制機能
2-5. オートディスチャージ
2-6. 低電圧誤動作防止 (UVLO)
2-7. 逆流防止

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