2-1.LDOレギュレーターが内蔵している便利な機能

LDOレギュレーターにはシステムを安定して動作させるために、さまざまな機能が内蔵されています。

搭載している各種機能
内蔵機能 概要
過電流保護 LDOレギュレーターのVOUT端子がGNDに短絡するなどして、LDOレギュレーターに過剰な電流が流れたときに出力電流を制限してシステムを保護するための保護機能です。
過熱保護 LDOレギュレーターに過剰な損失が発生したり、周囲温度が過剰に上昇してLDOレギュレーター内で設定値まで接合温度が上昇したときに、システムを保護するためにLDOレギュレーターを強制的にオフさせる保護機能です。

突入電流抑制

(スルーレート制御、ソフトスタート)

LDOレギュレーターがオンしたときに出力電圧を緩やかに上昇させることでシステムを安定して動作させる機能です。

突入電流抑制機能は、スルーレート制御やソフトスタートとも呼ばれることがあります。

オートディスチャージ LDOレギュレーターがオフしたときにVOUT端子に接続された平滑コンデンサーの電荷を急速に放電させてシステムの電源シーケンス設定を容易にする機能です。

低電圧誤動作防止

(UVLO)

入力電圧が低下するとシステムが不安定な動作にならないように、LDOレギュレーターで設定された入力電圧を下回ると出力をオフさせる機能です。

低電圧誤動作防止機能は、UVLO (Under Voltage Lockout) とも呼ばれることがあります。

次ページ以降に各機能の動作を説明します。

各機能の説明については次のアプリケーションノートにも記載されていますのでご参照ください。

アプリケーションノート  「ロードロップアウト レギュレーターIC(LDO)の基礎

アプリケーションノート  「LDOレギュレーター 用語集

2章 LDOが搭載している便利な機能

2-2.過電流保護の動作
2-3.過熱保護の動作
2-4.突入電流抑制機能
2-5.オートディスチャージ
2-6.低電圧誤動作防止 (UVLO)

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