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LDOレギュレーターに過剰な損失が印加されたり、周囲温度が過剰に上昇して、LDOレギュレーターの接合温度がIC内で設定された温度まで上昇したときに、LDOレギュレーターとシステムを保護するためにLDOレギュレーターを強制的にオフさせてVOUT端子に接続されたICや回路への電圧供給を止めるための保護機能です。
過熱保護には動作温度と復帰温度が設定されています。動作温度は接合温度が上昇して過熱保護が動作して、LDOレギュレーターがオフする接合温度です。LDOレギュレーターがオフすると、LDOレギュレーターには損失が印加されなくなるので接合温度が低下します。設定値まで接合温度が低下して低下するとLDOレギュレーターは自動的にオンして後段のICや回路へ電圧を供給します。過熱保護が動作してオフとなってから、LDOレギュレーターが再びオンする接合温度が復帰温度です。LDOレギュレーターのデータシートなどでは、動作温度と復帰温度の幅をヒステリシス温度などの呼び方で規定しています。
なお、過熱保護が動作する要因が排除されないと、CONTROL端子に”H”レベルの電圧が印加された状態では、再び接合温度が上昇してLDOレギュレーターはオフし、接合温度が低下してオンの動作を繰り返します。接合温度が上昇した状態が長時間継続するとシステムの安定性やLDOレギュレーターの信頼性が懸念されるため、保護機能が動作したときに、システムとしてのフェールセーフ機能を持たせるようにしてください。
過熱保護については次のリンク先にも説明が記載されていますのでご参照ください。
アプリケーションノート 「ロードロップアウト レギュレーターIC(LDO)の基礎」
FAQ 「LDOの過熱保護(サーマルシャットダウン)とは何ですか?」
過熱保護を内蔵したLDOレギュレーターのラインアップは下記のパラメトリックサーチから検索することができます。