バススイッチには、トレラント機能がある製品と、トレラント機能がない製品があります。表-1にバススイッチの各シリーズがトレラント機能を持っているか否かを記載しておりますので参考にしてください。ただし詳細は使用するデバイスのデータシートで確認をしてください。電源遮断時にバススイッチのI/O端子へ信号が入力される可能性がある場合は、トレラント機能がある製品を選択してください。
カテゴリー | スイッチ構成 | VCC (V) | タイプ | シリーズ名称 | トレラント機能 | ||
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コントロール端子 | スイッチ端子 | ||||||
低電圧 | SPST | 1.65~3.6 | N-ch+P-ch | ✔ | ✔ *SBL66Cは除く |
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SPDT | TC7MBL シリーズ | ✔ | ✔ | ||||
SP4T | TC7MBL シリーズ | ✔ | ✔ | ||||
5 V系 | SPDT | 1.65~5.5 | ✔ | - | |||
SPDT | TC7SB シリーズ | ✔ | - | ||||
2電源 レベルシフト |
SPST | VCCA 1.65~5.0 |
VCCB 2.3~5.5 |
N-ch | ✔ | ✔ | |
SPDT | TC7MPB シリーズ | ✔ | ✔ |
バススイッチの入出力端子(I/O端子)のトレラント機能について
バススイッチのトレラント機能の確認方法ですが、データシートの動作範囲の項目「スイッチ入出力電圧」の定格を確認してください。表-2にトレラント機能を持っているデバイス例として、TC7MBL3257CFTの動作範囲を載せています。VCC = 0 Vまたはスイッチ=OFF時に、スイッチ入出力電圧(VS)は電源電圧に依存せず電源電圧の範囲内の信号を入れることができるため、電源遮断時に信号が入力されてもデバイスがダメージを受けることはありません。
表-2 TC7MBL3257CFTの動作範囲(データシートより抜粋)
また、表-3にトレラント機能を持っていないデバイス例として、TC7WB66CFTの動作範囲を載せています。こちらはVCC = 0 Vまたはスイッチ=OFF時に、スイッチ入出力電圧(VS)は、0~VCCとなっていますので、入力信号は入力電圧に依存します。
つまり電源遮断時には入力信号を入れることは出来ません。
表-3 TC7WB66CFTの動作範囲(データシートより抜粋)
以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。