「スイッチ特性」は、スイッチの入力に信号が与えられてから出力されるまでの遅延時間の規定です。スイッチ単体の伝搬遅延時間と、異なるスイッチ間の伝搬遅延時間差を示す出力スキューがあります。「タイミング特性」は、スイッチの電源やコントロール入力に電圧が与えられてからスイッチが動作するまでの時間の規定です。
スイッチ特性、タイミング特性について、高速差動インターフェース向けバススイッチTDS4シリーズを例に説明します。
スイッチ特性は、以下の特性を規定しています。
項目 | 記号 | 測定条件 | VCC (V) | 標準 | 最大 | 単位 |
---|---|---|---|---|---|---|
伝搬遅延時間 (注1) | tPLH/tPHL | RL = 50Ω、f = 10GHz (詳細はデータシート図13.1、13,7参照) |
3.3 | 33 | - | ps |
出力スキュー (ビット間) (注1) | tSK (b) | RL = 50Ω、f = 10GHz (詳細はデータシート図13.1、13,8参照) |
3.3 | 6 | - | ps |
出力スキュー (チャネル間) (注1) | tSK (CH) | RL = 50Ω、f = 10GHz (詳細はデータシート図13.1、13,7参照) |
3.3 | 6 | - | ps |
注1: この項目は, 設計的に保証される項目です。
各項目について、詳しく説明します。
伝搬遅延時間 (tPLH、tPHL)、出力スキュー (ビット間) (tSK (b) )、出力スキュー (チャネル間) (tSK (CH) ) のタイミングチャートを図-1に示します。
タイミング特性では、以下の特性を規定しています。
項目 | 記号 | 測定条件 | VCC (V) | 最小 | 標準 | 最大 | 単位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
スタートアップ時間 | tsup | (詳細はデータシート図13.5参照) | 1.65~3.6 | - | - | 100 | µs |
ターンオン時間 (SEL~Output) | ton | RL = 50Ω、CL = 5pF (詳細はデータシート図13.5参照) |
1.65~3.6 | - | - | 180 | ns |
ターンオン時間 (/OE~Output) | 1.65~3.6 | - | - | 100 | µs | ||
ターンオフ時間 (SEL~Output) | toff | RL = 50Ω、CL = 5pF (詳細はデータシート図13.5参照) |
1.65~3.6 |
- | - | 18 | ns |
ターンオフ時間 (/OE~Output) | 1.65~3.6 | - | - | 21 | |||
ブレークビフォアメイク | TBBM | RL = 50Ω、CL = 5pF (詳細はデータシート図13.6参照) |
1.65~3.6 | 55 | - | 160 | ns |
各項目について、詳しく説明します。
スタートアップ時間 (tsup)、ターンオン時間 (ton)、ターンオフ時間 (toff) のタイミングチャートを図-2に示します。
以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。