3-2 ESD侵入時の重要特性②

図3.10 クランプ電圧 (VC)、1st Peak Voltageクランプ電圧比較
図3.10 クランプ電圧 (VC)、1st Peak Voltageクランプ電圧比較

3-2-② クランプ電圧 (VC ) 、1st Peak Voltage が低いこと

クランプ電圧VCの高い製品と低い製品におけるIEC61000-4-2で規定するESD波形を入力したときの応答波形を示します。波形は後段の被保護素子の入力端で測定しています。クランプ電圧VCの低い製品はクランプ電圧VCの高い製品に比べ印加後の30ns や60ns のクランプ電圧が低くなっています。クランプ波形の総⾯積が小さいほど、後段素⼦へのダメージが抑制されます。そのため、VC の低い製品はESDパルス侵入時に被保護素子をより良く保護することができると考えられます。また、ESD印加直後の時間領域に対し一部の保護素子では十分に応答することができないことがあります。このため、クランプ電圧より高いピーク電圧 (1st Peak Voltage) が後段の被保護素子にかかり、誤動作や破壊に至るケースがあります。ESD保護用ダイオードは他の保護素子に比べ高速応答が特徴です。さらに、チッププロセスや内部構造の最適化を図り、ファーストピーク電圧の改善も進めており、この時間領域に対しても有効な保護を実現しています。

3 TVSダイオード (ESD保護用ダイオード)の重要特性

3 TVSダイオード (ESD保護用ダイオード) の重要特性
3-1 通常動作時 (ESDパルス非侵入時) の重要特性①
3-1 通常動作時 (ESDパルス非侵入時) の重要特性②
3-1 通常動作時 (ESDパルス非侵入時) の重要特性③
3-2 ESD侵入時の重要特性①
3-2 ESD侵入時の重要特性③

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