5 kW絶縁双方向DC-DCコンバーターリファレンスデザイン

第2世代SiC MOSFET採用により電源システムの効率を向上
5 kW絶縁双方向DC-DCコンバーターリファレンスデザイン

このリファレンスデザインは、大電力変換用途において注目されている方式の1つであるデュアルアクティブブリッジ(DAB)方式を使用しています。DAB方式は左右双方にフルブリッジを持ち、左右のブリッジ回路間の位相差を調整することで電力伝送の方向と電力伝送量を制御します。DC750 VとDC400 Vの入出力で5000 Wの電力変換が可能です。昇圧、降圧とも97 %以上の電力変換効率を実現しています。電気自動車(EV)の充電システムや太陽光発電用インバーターなどのシステム開発を迅速かつ簡単に進めることが可能です。

特長/仕様

特長 仕様
特長 仕様
特長 仕様

特長

  • DAB(Dual Active Bridge)方式による双方向大電力変換
  • 高圧側にSiC MOSFETを採用し高い電力変換効率を実現
  • 低圧側MOSFET(TK49N65W5)、ゲートドライバー(TLP5214A)を含めたトータルソリューション

仕様

  • 高圧側電圧: DC 732 ~ 768 V 
  • 低圧側電圧: DC 396 ~ 404 V 
  • 定格電力: 5.0 kW 

アプリケーション例

  • 電気自動車(EV)用充電システムの例
  • 太陽光発電用インバーターの例

電気自動車(EV)用充電システムの例

電気自動車(EV)用充電システムの例

高効率な「3相AC400 V入力対応PFC電源」リファレンスデザイン(以下記事参照)と「5 kW絶縁双方向DC-DCコンバーター」リファレンスデザインとの組み合わせにより、双方向充電を実現するシステムイメージです。2つのリファレンスデザインを併せて利用することで、システム開発を迅速かつ簡単に進めることが可能です。

3相AC400 V入力対応PFC電源リファレンスデザイン

太陽光発電用インバーターの例

太陽光発電用インバーターの例

太陽光発電用インバーター(以下、PVインバーター)は、太陽電池パネルからのDC電圧を調整して、インバーターや蓄電池充電回路に送電するために、損失の少ない高効率の双方向DC-DCコンバーターが必要です。

PVインバーターを使用し太陽電池パネルで生成されるDC電圧を商用AC電圧に変換し、家屋や工場で使用したり、電力系統(Grid)へ送ったり(逆潮流)します。しかしながら太陽光電池パネルによる発電能力は時間帯や天気に左右され夜間や曇天時には充分な電力を供給できません。好天時の余剰電力などを蓄える蓄電池を加えることで、電力の安定供給が可能なシステムが構築可能となります。蓄電池から電力系統への電力供給、その反対に電力系統から蓄電池への電力供給を実現するためには、双方向DC-DCコンバーターが欠かせません。

高効率かつ双方向動作が可能な絶縁型DC-DCコンバーターを使用することで、限られた電力を低損失で活用可能なPVインバーターシステムの構築を実現します。

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