TVSダイオードと保護用ツェナーダイオードの違いについて教えてください。

どちらも静電気放電 (ESD:ElectroStatic Discharge) や過電圧サージから回路を保護するダイオードですが、対応できるサージの種類や用途が異なります。

TVSダイオードと保護用ツェナーダイオードの対応領域

当社ラインアップのTVS (Transient Voltage Suppressor) ダイオードと保護用ツェナーダイオードは、いずれもダイオードの逆方向特性を利用した半導体素子であり、以下のような特長があります。

  • TVSダイオード
    主にESD、開閉サージなどの過渡的な過電圧サージから回路を保護します。通常は非動作状態で待機しており、過電圧サージが発生した瞬間にナノ秒レベルの高速応答で動作して電圧をクランプし、回路を保護します。主に通信ラインや電源ラインに使用され、高速通信ライン向けに端子間容量が小さい製品をラインアップしております。
  • 保護用ツェナーダイオード
    同様にESD、開閉サージなどの過渡的な過電圧サージから回路を保護しますが、TVSダイオードでは対応が難しいDCに近いサージにも対応しています。主に電源ライン部の保護に使用されます。

このような保護素子は、民生・産業機器、車載機器などの通信ラインや電源ラインなどの保護に広く使用されています。
以下にTVSダイオードと保護用ツェナーダイオードの対応領域をまとめていますので、ご参考ください。

  ESD保護用(TVS)ダイオード 保護用ツェナーダイオード
主な用途 マイクロ秒オーダー以下の過電圧サージからの保護が目的※1 マイクロ秒以上の過電圧サージからの保護(ESD 保護用途も可能※1
端子間容量※2 0.12pF~600pF 100pF~600pF
使用箇所例 USB、HDMIコネクタ、電源ラインなど 電源ライン、電源制御ライン
備考 1pF 以下の低容量の製品を中心にラインアップ。 許容損失以内であれば DC に近い過電圧パルスからも保護可能。

※1 準拠規格:IEC61000-4-2、IEC61000-4-5(8/20μs条件)
※2 詳細は個別データシートを参照ください

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以下の資料にも関連する説明がありますので、ご参照ください。

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