論理回路:3ステートバッファー(1)

これは、「Hレベルの場合」を説明した図です。
図1. Hレベルの場合

論理素子の多くは、入力信号により、出力の信号が決まり、“1”または“0”のどちらかの状態となります。しかし、一部の論理素子ではこの“1” “0”以外に、もう1つの状態を持つものがあります。

例えば、右図の回路はNOT回路と似ていますが、NOT回路が入力信号を反転したデータを出力するのに対して、この回路は入力のデータがそのまま出力されます。

これは、「Lレベルの場合」を説明した図です。
図2. Lレベルの場合

制御のところを“1”(Hレベル)にすると入力のデータはそのまま出力されます。ところが、図2のように制御のところを“0”(Lレベル)にすると出力部を切り離してデータが出力されません。この切り離されている状態をハイインピーダンスといいます。

この回路のように“1”(Hレベル)の状態、“0”(Lレベル)の状態、ハイインピーダンスの状態の3種類の出力状態をとることができる回路をスリーステートまたはトライステート(Tri State)と呼びます。

第1章 デジタル回路の基礎

デジタル値
デジタル値:2進数と10進数
デジタル値:2進データの単位
デジタル値:データの表記法
デジタル値:データの変換方法
論理回路
論理回路:論理積(AND)回路
論理回路:論理和(OR)回路
論理回路:否定(NOT)回路
論理回路:排他的論理和(XOR)回路
論理回路:3ステートバッファー(2)
論理回路:論理回路の応用例
論理回路:RSフリップフロップ回路