クロストークの対策

クロストークノイズは2本の隣接した伝送線間相互キャパシタンスと相互インダクタンスによる結合によって生じます。
特に、急俊な立ち上がりおよび立ち下がりをもった波形については注意が必要です。
信号を通信の際、被ノイズ線路に発生するクロストークノイズは通信方向と逆方向の両方向に伝搬していきます。この速度は信号の通信速度と同じなので、通信方向のクロストークノイズは加算されてパルス状のノイズになります。
(遠端クロストークノイズ)一方、逆方向に伝搬するノイズは信号通信の期間、一定レベルのノイズで伝搬します。
(近端クロストークノイズ)また、発生したクロストークノイズは通信路線に伝搬し、また被ノイズ路線に戻ってきます。
対策として一般的に以下が考えられます。

多層基板の場合:クロストーク対策
多層基板の場合:クロストーク対策

< クロストーク対策 >

  • 平行にアースパターン構造(多層基板など)を設ける
  • 平行パターン間の配線長を短くする
  • 多層基板の場合は、信号線を直行配線にする(右図参照)
  • 配線間の幅を広げる
近端クロストークノイズの例
近端クロストークノイズの例

下記に、代表例として配線長30cmのクロストークノイズレベルを示します。
この例では、近端クロストークノイズを示しており、被ノイズ側の近端側が受信側の場合は影響を受けやすくなります。

CMOSロジックIC 使用上の注意

未使用入力端子の処理について
入力信号の立ち上がり時間、立ち下がり時間の規定について
出力端子の短絡・出力衝突について
CMOS出力端子への負荷容量接続について
消費電流、消費電力の計算方法
入力トレラント機能を活用した電圧レベル変換
パワーダウンプロテクション機能の応用事例(パーシャルパワーダウン)
各シリーズの入力トレラント機能/出力パワーダウンプロテクション機能一覧
注意すべきノイズ
スイッチングノイズの対策
反射ノイズの対策
ハザードの対策
メタステーブル対策
ラッチアップ対策
ESD対策

製品ページ

関連情報