1-6. 入力トレラント機能を活用した電圧レベル変換

入力トレラントやパワーダウンプロテクション機能を持たないCMOSロジックICの入出力等価回路
入力トレラントやパワーダウンプロテクション機能を持たないCMOSロジックICの入出力等価回路

入力トレラント機能を使って電圧レベル変換ができます。
入力トレラントとは、電源が加えられている状態または0Vの時に、動作範囲内で、電源電圧(VCC)以上のレベルの信号を入力できることを言います。この機能をもつ製品を使用することで、高い電圧から低い電圧のレベル変換ができます。

    <使用製品の候補>
        5V→3V の電圧変換では、74VHC や74LCX が使用できます。
        3V→1.2V の電圧変換では、74VCX が使用できます。

従来からある一般的なCMOSロジックICの等価回路を下図に示します。

入力トレラント機能を使った電圧レベル変換

入力側はESD保護などを目的に意図的にダイオードを入れています。
入力ー電源間のダイオードは、電源電圧VCC以上の電圧印加、オフ時の電圧印加によりオンして大電流を流し素子を破壊することがあります。このような場合は、入力ー電源間のダイオードが無い入力トレラント機能を持った製品を使うことで、破壊を防ぐことができます。

CMOSロジックIC 使用上の注意

1-1. 未使用入力端子の処理について
1-2. 入力信号の立ち上がり時間、立ち下がり時間の規定について
1-3. 出力端子の短絡・出力衝突について
1-4. CMOS出力端子への負荷容量接続について
1-5. 消費電流、消費電力の計算方法
1-7. パワーダウンプロテクション機能の応用事例(パーシャルパワーダウン)
1-8. 各シリーズの入力トレラント機能/出力パワーダウンプロテクション機能一覧
1-9. 注意すべきノイズ
1-9-1. スイッチングノイズの対策
1-9-2. 反射ノイズの対策
1-9-3. クロストークの対策
1-10. ハザードの対策
1-11. メタステーブル対策
1-12. ラッチアップ対策
1-13. ESD対策

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