IGBTとは、前段に電圧駆動のMOSFETを用い、後段に大電流を流せるトランジスターを組合せた大電流制御に適したデバイスです。
IGBT:絶縁ゲートバイポーラートランジスター(Insulated Gate Bipolar Transistor)
«等価回路と動作内容»
- IGBTの等価回路を図3-13(b)に示します。npn Trは、RBEにより動作しないように設計されています。
- Nch MOSのゲートにオン信号を与えるとNch MOSが導通状態になります。
- その結果、pnp Trのエミッターからベースへ電流が流れます。このベース電流は、Nch MOSのオン抵抗を下げる働きをします。(導電度変調)
≪MOSFETとの対比≫
- ゲートドライブは、NchのMOSFETと同じです。
- オン状態時、Nch MOSのオン抵抗が小さくなり大電流の通電が可能となります。
- pnp Trのエミッター・ベース間の電圧降下が全電流領域で発生します。(約1.0V程度がオン電圧として上積みされます。)