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BJTとMOSFETのON/OFFの動作の違いを説明します。
(1) BJTは、ベース電圧を上げていくとベース電流が流れ始め、そのベース電流に比例してコレクター電流が流れます。この流れ始める電圧は約0.7Vで、この電圧の事を、ベース・エミッター間のスレッシュホールド電圧VBEと呼びます。コレクター電流を流す為にはベース電流を流す必要があり、継続的にドライブ用の電力を必要とします。
(駆動電圧が低い、継続的なドライブ電力が必要)
(2) MOSFETは、ゲート・ソース間電圧によりチャネルを形成するので駆動電圧は一定電圧以上が必要になります。ひとたびチャネルが形成されるとON状態は継続し、ドレイン電流は流れ続けます。このためドライブに必要な電力は小さくて済みます。OFF状態への移行は、ゲートに溜まった電荷を放電しチャネルを取り除くことで行います。
(BJTに比べ駆動電圧が高い、小さなドライブ電力)